多点封入代行とは?【DM発送の精度を上げる】

多点封入代行とは?【DM発送の精度を上げる】

多点封入とは何か?(初心者向け解説)

1-1. 多点封入とは「顧客ごとに異なる資料を封入する作業」

DM発送における「封入」とは、印刷した資料やパンフレットを封筒に入れる作業を指します。その中でも「多点封入」とは、複数の異なる資料を、顧客の属性や条件に合わせて封筒に入れ分ける非常に複雑な作業を指します。

この作業の目的は、顧客一人ひとりに最適な情報(パーソナライズされた情報)を提供することで、DMの開封率や反応率を最大限に高めることです。多点封入は、顧客データと物理的な封入作業を完全に連携させる、DM発送の品質を左右する重要なプロセスです。

1-2. 単点封入との違い

多点封入の重要性を理解するために、一般的な「単点封入」と比較してみましょう。

比較項目 単点封入 多点封入
封入する資料の種類 1種類(例:全顧客共通のチラシ) 複数種類(例:Aさんには資料XとY、Bさんには資料XとZ)
作業の複雑さ 低い(流れ作業) 非常に高い(個別データ照合が必要)
人的ミスのリスク 比較的低い(枚数チェックのみ) 高い(資料の入れ間違いリスクがある)

単点封入は機械で高速処理が可能ですが、多点封入は「どの封筒に何を入れるか」を正確にデータ照合する必要があるため、代行業者に高度な技術力が求められます。

1-3. 多点封入が必要な場面の例

多点封入は、特に「情報セキュリティ」と「コンバージョン率」が重要視される以下の場面で必須となります。

  • 価格表が顧客ごとに違う: 卸業者やBtoB企業で、契約内容や仕入れ量によって価格表や見積もりが異なる場合。

  • 会員ランクごとに異なる資料: プレミアム会員には特典パンフレット、一般会員には割引クーポンなど、顧客セグメントごとに特典内容を変える場合。

  • 医療・福祉・保険など可変資料DM: 法的な義務により、顧客の契約内容や健康状態に合わせた個別の書類を同封する必要がある場合。

  • 展示会や営業資料の個別封入: 営業担当が収集した名刺情報に基づき、個別のニーズに合わせた提案資料を後日送付する場合。

 


多点封入代行を使うメリット

多点封入 代行サービスを利用することは、単に作業を外部に委託する以上の、戦略的なメリットがあります。

2-1. ① 封入ミス(誤封入)を根本的に防げる

誤った価格表を送付したり、他人の個人情報が含まれた契約書を送付したりする「誤封入」は、企業の信頼を大きく損ない、賠償問題に発展するリスクがあります。多点封入 代行業者は、この誤封入を機械とシステムで防ぐ専門技術を持っているため、自社で手作業を行うよりも圧倒的に安全です。

2-2. ② 作業の手間と時間を大幅削減

数千通、数万通のDMに対して、複数の資料を、データを確認しながら手作業で入れ分けるのは、従業員にとって非常に大きな負担となります。多点封入 代行に依頼することで、従業員はコア業務である営業活動や顧客対応に集中できるようになり、企業の生産性が向上します。

2-3. ③ 情報漏洩リスクを削減できる

複雑な多点封入を行う際、リストデータを社内共有したり、多くの従業員が機密情報を扱う機会が増えたりすると、情報漏洩リスクが高まります。プライバシーマーク(Pマーク)やISO認証を取得した代行業者に依頼することで、外部の厳格なセキュリティ管理のもとで機密性の高い作業を実施できます。

2-4. ④ コストが最適化される(自社作業より安いケースも)

一見、外部代行の費用は高く見えますが、以下の間接コストを考慮すると、代行業者に依頼する方がトータルで安くなるケースが多くあります。

  • 従業員の人件費

  • 誤封入によるDMの再制作費・再送費

  • 誤封入による企業の信頼低下コスト

  • 作業場所の確保費用

 


多点封入の具体的な作業プロセス

高い品質を保つ多点封入 代行業者は、以下のプロセスを通じて人為的なミスを排除しています。

3-1. ① 顧客データの取り込みと作業指示の設計

顧客データ(ExcelやCSV)を、封入指示書として代行業者側のシステムに取り込みます。この段階で、「宛名Aには資料X、Yを封入」「宛名Bには資料X、Zを封入」といった個別パターン管理のルールを厳格に設定します。

3-2. ② バーコード/管理番号による封入指示

全ての印刷物(宛名台紙、案内文、同封資料)の所定位置に、データと紐づいた固有のバーコードや管理番号を印字します。封入作業の機械がこのバーコードを読み取り、瞬時に「この封筒に入れるべき資料は何か」を判断します。

3-3. ③ 重量検知システムによるチェック

機械が封入作業を行う際、封筒に全ての資料が揃った時点で、封筒の重量を精密に計測します(±0.1g単位)。事前の設定重量と計測重量にわずかでも差があれば、その封筒は「抜け漏れ」または「重複封入」があったと判断され、直ちに機械が停止します。

3-4. ④ 目視の多段階検査

機械による自動精査後も、作業責任者によるサンプリング検品や、資材チェックなどの目視検査を実施し、最終的な品質を担保します。

3-5. ⑤ 宛名印字 → 封緘 → 郵便申請 → 投函

最終確認が済んだDMは、宛名印字と封緘を経て、郵便局や運送業者への発送が実行されます。大量のDMは郵便料金の割引申請(特約)を代行業者が代行し、コスト効率を高めます。


多点封入で発生しやすいミスと防止策(品質管理)

4-1. よくある誤封入パターン

特に人手による作業が介在する場合、以下のミスが発生しやすいです。

  • 抜け漏れ: 封入すべき資料の一部を入れ忘れる。

  • 重複封入: 同一資料を二重に入れてしまう。

  • 違う顧客への資料挿入: パーソナライズされた資料(例:価格表)を、全く別の顧客の封筒に入れてしまう(最も深刻な情報漏洩リスク)。

  • 異物混入: 作業中に発生したゴミや不要なものが封筒に入ってしまう。

4-2. ミスを防ぐための3つの技術

信頼できる多点封入 代行業者は、以下の技術を組み合わせてミスを排除します。

4-2-1. 重量検知システム(高精度)

前述の通り、封入前後の重量変化を精密に監視し、資料の抜けや重複を自動で検出します。

4-2-2. バーコード照合システム

封入物と宛名台紙のバーコードを読み取り、データ上の指示と物理的な封入内容が一致しているかをリアルタイムで照合します。

4-2-3. 個別パターン管理(可変封入)

複雑なロジックをシステムに組み込み、10種類以上の異なる封入パターンでも、手動操作なしで正確に入れ分けられるように自動制御します。

4-3. 信頼できる業者の検査体制

品質管理を徹底している業者は、以下の3段階以上の検査を義務付けています。

  • 作業前の資材チェック: 納品されたDM資材の点数、丁合(順番)、ロット数を作業開始前に厳密に確認。

  • 機械段階の自動精査: バーコード照合と重量検知による全数検査。

  • 作業後サンプリング検品: 作業完了後のDMを抜き取り、担当者がランダムに開封し、目視でデータ照合と内容確認を行う。

 


多点封入代行の料金相場

多点封入代行の費用は、主に基本料金、データ処理費、梱包資材費、送料実費の4要素で構成されます。

5-1. 基本料金相場

  • 封入作業費: 封入する点数やロット数に応じて、「1通あたり」で計算されます。多点封入は単点封入よりも単価が高くなります。

  • データ処理費: 顧客データを受け取り、多点封入の指示データ(バーコードデータなど)を生成するための費用です。パターンが複雑になるほど、費用は高くなります。

  • 梱包資材費: 封筒、OPP袋、タックシールなどの資材費用。

  • 送料実費: 郵便局の「ゆうメール」「定形外」や、ヤマト運輸などの運送業者へ支払う実費です。大量発送の場合は郵便特約割引が適用され、安価になります。

5-2. 料金が高くなるケース

以下の条件が加わると、作業の難易度や時間がかかるため、単価は高くなります。

  • 封入点数が多い: 5点以上の資料を封入する場合。

  • パーソナライズ度が高い: 顧客の数だけ封入パターンがあるような場合。

  • バーコード情報が複雑: 照合に必要なバーコード情報が多岐にわたる場合。

  • 当日・翌日発送の特急: 短納期に対応する場合。

5-3. 安くする方法

多点封入の費用を最適化したい場合は、以下の対策を検討しましょう。

  • 構成パターンを可能な限りまとめる: 12パターンを6パターンに減らすなど、データ仕分けの複雑さを軽減する。

  • 資材を事前納品し混載費を削減: 業者に印刷から依頼せず、印刷済みの資材をまとめて納品し、封入・発送のみを依頼する。

  • 大ロットで一括依頼: ロット数が多いほど、1通あたりの単価は下がる傾向にあります。

 


多点封入代行会社を選ぶ7つのチェックポイント

6-1. ① 重量検知システムがあるか

多点封入の品質担保に不可欠な機能です。単純な目視だけでなく、機械による全数検査ができる設備があるかを必ず確認しましょう。

6-2. ② バーコード管理に対応しているか

特にパーソナライズDMの場合、誤封入を防ぐためのバーコード照合技術は必須です。この技術がない業者は、人為的なミスが入り込む余地が大きいと判断できます。

6-3. ③ Pマークなどセキュリティ体制

顧客の個人情報と機密文書を扱うため、プライバシーマーク(Pマーク)やISO認証など、第三者機関の認証を取得しているかを確認しましょう。

6-4. ④ 多点封入の実績数

自社の案件(例:保険、医療、教育など)と似た複雑な案件の多点封入実績があるかを確認しましょう。

6-5. ⑤ 小ロット/大ロットどちらも対応か

小ロットの柔軟な対応力と、大ロットのコストメリット(郵便特約)の双方に対応できる発送 代行業者を選ぶことで、事業規模の変化にも対応できます。

6-6. ⑥ 見積もりの料金体系が明確か

データ処理費、封入単価、送料など、費用の内訳が明確に分かれているかを確認しましょう。「一式」で提示する業者には注意が必要です。

6-7. ⑦ トラブル発生時の補償を提示しているか

万が一、誤封入や情報漏洩が発生した場合の補償規定や保険加入状況を事前に確認することで、リスクヘッジができます。


多点封入は「品質が命」。業者選びが成功の9割

多点封入代行に向いている企業

多点封入 代行は、特に以下のような企業にとって最も効果的なアウトソーシングです。

  • 顧客ごとに内容が違うDMが多い(パーソナライズDM重視)

  • 誤封入は絶対に避けたい(機密情報を含むDM)

  • 作業コストを減らし、従業員をコア業務に集中させたい

  • 小ロットから大ロットまで、柔軟に依頼したい

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多点封入の成功は、その複雑な作業プロセスを「いかにミスなく」遂行できるかにかかっています。バーコード管理重量検知といった技術力を持つ発送 代行業者を選ぶことが、DMの反響率と企業の信頼を守る鍵となります。

多点封入、バーコード管理、宛名印字、発送まで、すべてをワンストップで高い品質と効率で実現する代行業者にご相談ください。

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